「最近、うちの子、あまりお水を飲んでいない気がする…」
「冬だから、喉が渇かないのかな?」
冬の足音が聞こえてくる季節。愛猫とのんびり過ごす時間が増える一方で、ふと、こんな風に感じたことはありませんか?
実はそのサイン、見過ごしてはいけない重要な健康のシグナルかもしれません。
はじめまして。福岡県宗像市でペットシッターサービス「Pet Life Support HONEY」を運営している、代表の秋岡とわです。
冬場は猫の「飲水量」が、時に命に関わるほど重要になることがあります。
この記事では、
- なぜ猫は冬になると水を飲まなくなるのか
- 飲水量が減ると、具体的にどんな危険があるのか
- ご自宅で今日からすぐに試せる、水分補給を促す5つの工夫
- 旅行や出張など、お留守番の際のプロの見守り方
について、専門的な視点から、そして一人の愛猫家として、心を込めてお伝えします。
「うちの子は大丈夫」と思わず、大切なご家族の健康を守るための知識として、ぜひ最後までお読みいただけると嬉しいです。
なぜ? 猫が冬に水を飲まなくなる理由
そもそも、なぜ寒くなると猫はお水を飲む量が減ってしまうのでしょうか。それには、猫が本来持つ習性と、冬という環境が大きく関係しています。
理由1:体を冷やしたくない本能
猫の祖先は、暖かい砂漠地帯で暮らしていたリビアヤマネコです。その名残で、猫は本質的に寒さが苦手な動物。冷たい水を飲むと体温が奪われてしまうことを本能的に知っているため、冬場は無意識に水を飲むことを避けてしまう傾向があるのです。
理由2:活動量が減って喉が渇きにくい
寒くなると、私たち人間も外に出るのが億劫になりますよね。猫も同じで、暖かい場所でじっと丸まって過ごす時間が増え、自然と活動量が低下します。 運動量が減れば、喉の渇きを感じにくくなるため、結果として飲水量が減ってしまうのです。

動物病院で働いていた頃、「食欲はあるのに、お水を飲む姿だけ見ていないんです」というご相談を冬場によくお受けしました。
多くの場合、猫ちゃんはじっと丸まって寝ていたり、暖房の前から動かなかったり…。
飼い主様から見ると「元気がない」わけではないので、飲水量の減少という変化に気づきにくい、というのが冬の怖いところなんです。
飲水量の低下が引き起こす、本当に怖い「負の連鎖」
「少しお水を飲む量が減るくらい、大丈夫でしょう?」と思われるかもしれません。ですが、猫にとって水分不足は、様々な病気の引き金となる、非常に危険な状態なのです。
主なリスク
泌尿器系の病気(尿路結石・膀胱炎など)
最も警戒すべき病気です。飲水量が減ると、おしっこ(尿)が濃くなり、量も少なくなります。 すると、尿に含まれるミネラル成分が結晶化し、砂や石のように固まってしまう「尿路結石」や、膀胱の中で細菌が繁殖しやすくなる「膀胱炎」のリスクが急激に高まります。
特にオス猫の場合、尿道が細いため、小さな結石でも詰まってしまう「尿道閉塞」を起こす危険があります。これは尿が全く出せなくなるため、急性腎不全を引き起こし、数日で命を落とすこともある緊急事態です。
脱水症状
冬でも乾燥した室内では、猫も皮膚や呼吸から水分を失っています。飲む量が少ないと、体は簡単に水分不足、つまり「脱水症状」に陥ります。元気や食欲の低下、毛艶が悪くなるなどのサインが見られたら要注意です。
慢性腎臓病の悪化
腎臓は、体内の老廃物を尿として排出する大切な臓器です。水分が不足すると、この腎臓に大きな負担がかかり、特にシニアの猫ちゃんに多い「慢性腎臓病」を悪化させてしまう可能性があります。

「トイレに何度も行くのに、おしっこが少ししか出ていない」「排尿時に鳴き声をあげる」…これらは泌尿器トラブルの典型的なサインです。
動物看護師として、このような症状で苦しむ子をたくさん見てきました。尿道閉塞は時間との勝負です。
もしこのようなサインが見られたら、様子を見ずに、すぐに動物病院を受診してくださいね。
自宅でできる!愛猫にゴクゴク水を飲んでもらうための5つの工夫
では、どうすれば愛猫にしっかりと水分を摂ってもらえるのでしょうか?ご家庭で簡単に試せる、効果的な方法を5つご紹介します。
1. 「ぬるま湯」を用意してあげる
冷たい水を嫌がる子が多いので、人肌程度の「ぬるま湯」に変えてみましょう。これだけで驚くほど飲んでくれることがあります。 熱すぎないように、指で温度を確認してからあげてくださいね。
2. 水飲み場を増やす
いつも同じ場所に置くのではなく、リビングや寝室、廊下など、家のあちこちに水飲みボウルを設置してみましょう。 猫ちゃんがお気に入りの暖かい場所や、よく通る道の近くに置くのがポイントです。
3. 器を変えてみる
猫は器の素材や形にもこだわりがある子が多いです。陶器製やガラス製、ステンレス製など、様々な器を試してみてください。ヒゲが器のフチに当たるのを嫌がる子もいるので、少し広めで浅いお皿タイプがおすすめです。
4. 「流れる水」に興味を引く
蛇口から直接水を飲みたがる子はいませんか?そんな子には、電動で水が循環する「自動給水器(ウォーターファウンテン)」が効果的です。水の動きと音に興味を惹かれて、飲んでくれることがあります。
5. 食事から水分を補給する
ドライフードを主食にしている場合は、ウェットフードに切り替えるか、いつものドライフードに混ぜてあげるのが最も効果的です。 ウェットフードはその約80%が水分なので、食事をしながら自然に水分補給ができます。ドライフードをぬるま湯でふやかしてあげるのも良い方法ですよ。

我が家にも保護猫が3匹いますが 、冬場は2階にも水飲み場を設けたり、時々ぬるま湯を与えたり水分補給を意識しています。
うちの子は水を入れ替えると沢山飲んでくれるので、水を飲む姿を見かけたら『換えるね〜』とその場で水を交換する事も。
冬場でもしっかり水分を摂る姿を見ると安心します。
旅行や出張…お留守番中の水分管理、プロはどうしてる?
「工夫は分かったけど、旅行や出張で数日間、家を空ける時はどうすればいいの?」
「ちゃんと水を飲んで、おしっこをしているか、心配で楽しめない…」
飼い主様なら、そう思われるのが当然です。大切なご家族だからこそ、離れている間の不安は尽きませんよね。
そんな時こそ、ペットシッターを頼ってください。
Pet Life Support HONEYは、ただご飯をあげてトイレを掃除するだけではありません。国家資格を持つ動物のプロだからこそできる、一歩踏み込んだ健康管理で、飼い主様の不安に寄り添います。
その子だけの「お世話カルテ」で”いつも通り”を再現
初回のカウンセリングでは、約1時間かけて、その子の性格や癖、好きなことまでじっくりお伺いします。「お水はぬるま湯が好き」「この器じゃないと飲まない」といった細かな情報まで「お世話カルテ」に記録し、ご自宅での「いつも通り」を完璧に再現。環境の変化によるストレスを最小限に抑えます。
愛玩動物看護師の目で、健康状態を厳しくチェック
お世話に伺った際は、必ず飲水量やおしっこの色・量・回数をプロの視点で細かくチェックします。 万が一、尿にキラキラ光るもの(結石の結晶)が混じっていたり、排尿姿勢をとるのに出ていなかったりといった異常を発見した場合は、飼い主様にすぐにご連絡し、かかりつけの動物病院へ迅速にお連れするなど、的確な初期対応を行います。
写真つきのリアルタイム報告で、離れていても安心
「お水をゴクゴク飲んでいますよ!」「きれいなおしっこが出ました!」など、お世話中の様子は写真や動画を添えてリアルタイムでご報告します。愛するペットが安心して元気に過ごしている姿をご自身の目で確認できるので、心から安心してご自身の時間をお過ごしいただけます。
まとめ:大切な家族のために、冬こそプロの見守りを
冬の猫の飲水量低下は、飼い主様が思っている以上に、健康を左右する重要な問題です。
- 猫は本能的に冬は水を飲まなくなりがち
- 水分不足は、尿路結石など命に関わる病気のリスクを高める
- 「ぬるま湯」「水飲み場を増やす」など、家庭での工夫が大切
- お留守番の際は、専門家による健康チェックが最大の安心に繋がる
ご自宅での日々のケアはもちろん、ご旅行や出張などでお家を空けなければならない時。
「うちの子、ちゃんとお水を飲んでくれるかな…」
そんなご不安を感じたら、どうか一人で抱え込まないでください。
私たちPet Life Support HONEYは、飼い主様が注ぐ愛情と同じ目線で、大切なご家族に寄り添うパートナーです。あなたと、あなたの大切な家族が、安心して冬を越せるよう、専門知識と誰にも負けない愛情で、全力でサポートさせていただきます。
「こんなこと頼めるのかな?」と思うような些細なことでも大歓迎です。まずは下の公式LINEから、お気軽にご相談くださいね。
Pet Life Support HONEY
福岡県宗像市ペットシッター


